壁が塗り上がりました。

近所の陶器山の土に土佐漆喰を混ぜて塗り上がった

“狭山土ハンダ仕上げ”の壁です。

写真では分かりませんが、何とも言えない質感です。

人間の肌に似ているかな。

それも、若い肌ではなく、40代半ばの(私ぐらいの)・・・。

キメは細かずぎす、ざくっとしているけれど潤いもちゃんとある感じ。

 

仕上げのやり方に感動しました。

塗っ放しの壁の表面を軍手でさするのです。

そうすると、壁に何とも言えない土の表情が出てきました。

小林親方は、仕上げの方法はその場で決めるので、

どうされるのかずっと興味津津でしたが、まさか軍手でさするとは・・。

スポンジで撫でたり、刷毛引きなどで模様を付けることもありますが、

この軍手仕上げ、とても素晴らしかったです。

 

ずっと土を触り続けて、最後にその土に合う仕上げを施す。

そして素材の本質を引き出す。

 

左官はものすごく技術の必要な仕事で、緻密な計算が必要とされますが、

最後は感性の仕事なのです。